• 部活、少年団、クラブの練習で土日みっちりやるときは、午前~午後の一日練習もあります。
    特に春~秋の暑すぎず、寒すぎない練習日和には増えてくると思います。
  • そこで気になるのが食事の内容。体作りにおいては練習/トレーニングと同じくらい、「いつ、何を食べるか」が重要です。せっかく長い時間練習するのですから、最後までバテずに動き切って、その練習の効果を最大限に受け、しっかり体づくりにつなげたいところです。
  • この記事では一日練習における、基本的な栄養摂取の考え方と、場面に応じた食事内容のおススメを解説します。

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一日練習の食事の全体像

まずは一日の流れをざっくり押さえておきましょう。
9:00〜16:00の練習を例にすると、このようなイメージです。

以下、一日練週の時の栄養摂取の目的を踏まえて、詳細に説明します。

目的①:練習前〜中:バテないエネルギーを確保する

練習中のエネルギー源の中心は、糖質(ごはん・パン・麺など)です。
体内に蓄えられる糖質の量には限りがあり、使い切ってしまうと体は一気に動かなくなります。
いわゆる「ガス欠」です。

特に子どもは、大人に比べて体に蓄えておける糖質(グリコーゲン)の量が少なく、体重あたりの消費エネルギーも大きいため、大人以上に「こまめに補給し続ける」ことが大切になります。

朝食:午前の練習で力を発揮するためのエネルギー

朝食は、朝起きて一番最初、まだ内臓の働きも十分でない時間帯での最初の食事です。
脂質や食物繊維は控えめにして、食べやすいものにしましょう。
脂質は胃にとどまる時間が長く、消化に時間がかかるため、練習前の食事には向きません。

また食べた後は家を出発して練習が始まります。
食べてすぐに激しく動くと、胃の中に食べ物が残ったままになり、お腹が痛くなったり、気持ち悪くなったりしやすくなります。
練習開始の1時間以上前に食べ終わるのが目安です。
9時開始なら8時まで、食べ終わる時間を逆算して起床時間を設定しましょう。

練習前の朝食におすすめ

  • ごはん(おにぎり)、うどん、食パン(バターは少なめ)で糖質(メインのエネルギー)を確保
  • 卵焼き、納豆、豆腐の味噌汁で塩分摂取
  • バナナ、オレンジなどの果物も消化に良く、食べやすい
  • 飲み物はお茶か果汁100%ジュース(牛乳もOKですが控えめに)

練習前は控えたいもの

  • 唐揚げ・ウインナー・ベーコンなどの脂っこいおかず
  • デニッシュやクロワッサンなど油脂の多いパン
  • ラーメン、カレーなど脂質の多い料理
  • サラダ等の食物繊維が多いもの

朝は食欲がわかない子も多いので「量が少ないかな」と思ったら、
おにぎりやバナナを持たせて、練習開始までの移動中や集合直後に少しずつ食べさせるのも手です。

昼食(お弁当):1時間の休憩で「食べ切れて、消化できる」もの

一日練習のお弁当は、ふだんのお弁当とは考え方が変わります。

お昼休憩はだいたい1時間ほど。その中で食べ終わり、午後の練習が始まるまでにある程度消化しておく必要があります。
つまり、エネルギーはしっかり確保しつつ、朝食以上に吸収のよさを意識するのがポイントです。

一日練習のお弁当の組み立て方

  • 主役は糖質:おにぎり、うどん等の脂質を含まない主食。具にいれるものも鮭・梅・おかか・昆布など脂質の少ないものが望ましい。
  • おかずはできる限り消化のよいもので、かつ控えめに:卵焼き、鶏むね肉の照り焼き、焼き鮭、サラダチキンなど
  • 揚げ物・野菜は控えめに:お弁当と言えばから揚げをはじめとする冷凍の揚げ物が定番。ただ脂質や食物繊維が多いと消化に時間がかかり、午後の練習で体が重くなりがちです。彩りのための野菜も控えめが良いでしょう。

また、練習場所によっては気温が高い中でお弁当を置いておくことになります。保冷バッグと保冷剤を使い、傷みやすいおかずは避けるようにしましょう。

水分:スポーツドリンク、お茶の場合はマルトデキストリン(糖質パウダー)を入れる

練習中の水分補給は、水やお茶だけでなく、糖質が入った飲み物も活用しましょう。
飲みながらエネルギーも補給できるので、補食をなかなか食べられない子にも有効です。
スポーツドリンクの場合は、塩分(電解質)も入っているので、熱中症予防、ケガ予防、パフォーマンス向上にも役立ちます。
※電解質は筋肉の収縮に必要な成分です。電解質が不足すると足が攣ったり、上手く電気信号が送れなくなります。

  • スポーツドリンク:糖質に加えて、汗で失われる塩分などの電解質も補給できます。暑い時期や汗を多くかく日に特におすすめです
  • マルトデキストリンを溶かしたお茶:麦茶などにマルトデキストリン(粉あめ)を溶かす方法です。
    甘さがほとんどないので、スポーツドリンクの甘さが苦手な子でも飲みやすくなります
  • すっきりとしたものであれば、糖質の入ったジュースも悪くありません。

スポーツドリンクは少し面倒ですが、粉末タイプを都度溶かす方がコスパがいいです。

マルトデキストリンは、我が家では800mLくらいの水筒に20~30gくらいを入れて100kcal前後摂取できるようにしています。
ダマになりやすいので刃のついたミキサーで混ぜるとよいでしょう。

デキストリン入りのお茶の作り方や分量は、こちらの記事で紹介しています。
【幼稚園児/保育園児/低学年向け】食事がなかなか食べられない子でも栄養を摂取するための裏技4選

補食:3時間を超える練習には休憩時間に固形食を入れる

午前でも午後でも、3時間を超えるような練習のときは、練習の途中に補食を入れましょう。
朝食や昼食でとったエネルギーだけでは、後半にガス欠を起こしやすくなります。

練習中の補食は、すぐに食べられて、すぐにエネルギーになり、お腹にたまりにくいものが基本です。

  • 小さめのおにぎり
  • 羊羹(一口サイズのものが便利)
  • ゼリー飲料
  • バナナ

休憩のタイミングで、少しずつ口に入れるイメージです。
羊羹やゼリー飲料は常温で持ち歩けて傷みにくいので、練習バッグに常備しておくと安心です。

この羊羹は小さい子でも食べやすくて、保存もしやすくお勧めです。

ゼリー飲料の場合はこちらがおすすめ。
いわゆるinゼリー等より子供向けの味ですし、いくつかあるので気に入ったものを選びやすいです。

目的②:練習直後は糖質+吸収の早いたんぱく質で早めにリカバリー

空腹のままでいると、体は筋肉を分解してしまう

一日練習が終わった直後の体は、蓄えていた糖質をほぼ使い切った状態です。

この状態で何も食べずに時間が経つと、体は足りないエネルギーを補うために、筋肉のたんぱく質を分解して糖を作り出そうとします。
これを「糖新生(とうしんせい)」といいます。

せっかく練習で体を鍛えたのに、その後の空腹で筋肉を削ってしまってはもったいないですよね。
帰りの移動時間が長い場合などは、夕食まで空腹のまま待たせないようにしましょう。

練習直後に食べたいもの

練習直後は、糖質と吸収の早いたんぱく質を組み合わせてとるのが理想です。
補食のところでも書いた通り、特に筋肉中の糖質(グリコーゲン)が不足することが避けましょう。

糖質

  • おにぎり、バナナ、果汁100%ジュース
  • 和菓子(大福・団子・どら焼き・羊羹など)

吸収の早いたんぱく質

  • プロテイン(ホエイ)
  • サラダチキン
  • ゆで卵

練習後は疲れて固形物が入りにくいこともあるので、プロテインのように水に溶かして飲めるものがあると便利です。
粉をシェイカーに入れて持っていけば、練習が終わってすぐ、帰りの車内などでもとれます。

プロテインについては↓の記事に詳細を記載していますが、正直キッズの栄養摂取を考えたときに管理人としては固形食をおススメしたいところです。あくまで固形食を摂取できない事情(特にキッズはいろいろあるので)がある場合に初めて、プロテインを検討する方が望ましいです。
【キッズアスリート】プロテインは必要?飲んだ方がいい?徹底解説

その点、固形食のサラダチキンも常温保存できる商品があります。
こちらの商品はコンビニのサラダチキンよりはるかにコスパもよく、我が家でも重宝しています。
なんならまとめ買いするなら、そこらへんのホエイプロテインよりも断然コスパ良いです。

管理人の場合は「和菓子+グルタミン」

ちなみに、パワーリフティングをしている管理人(大人)は、トレーニング直後に和菓子(大福とか)とグルタミンというアミノ酸をとることが多いです。

和菓子は脂質が少なく糖質が中心なので、すばやくエネルギーを補給したいトレーニング直後にぴったりです。
コンビニやスーパーで手軽に買えて、子どもも好きなものが多いので、練習後の補食としておすすめです。

グルタミンは体内で最も多く含まれるアミノ酸で、激しいトレーニングのあとには不足しやすいとされています。
グルタミンをとっている目的は、筋肉をつくるというより、トレーニング後の筋分解を防ぐことです。アミノ酸なので消化の手間がなく、和菓子の糖質と一緒にすばやく体に届けられます。

ただし「ゴールデンタイム」にこだわる必要はない

「練習後30分以内に食べないと効果がない」という、いわゆるゴールデンタイムの話を聞いたことがある方も多いと思います。

結論からいうと、ゴールデンタイムに神経質になる必要はありません。

近年の研究では、練習後すぐに食べることよりも、一日を通して必要なエネルギーとたんぱく質をしっかりとれているかのほうが、体づくりや回復にとって重要だと考えられています。
練習前や水分・補食のタイミングにしっかり栄養をとっていれば、練習が終わった時点でもまだ体には栄養が届いている状態です。

もちろん、直後に食べられるなら食べたほうがよいのは確かです。ただ、

  • 練習後すぐに食べられなかった
  • 補食を持っていくのを忘れた

という日があっても、焦る必要はありません。帰宅後、早めに夕食をとれば大丈夫です。

それよりも大切なのは、朝食と昼食(お弁当)で、練習に必要なエネルギーをしっかり確保しておくことです。
練習前〜中のエネルギーが足りていないと、そもそも練習の質が落ちますし、練習中から糖新生による筋分解が進んでしまいます。
「直後に何を食べさせるか」に悩むより、「朝と昼でしっかり食べさせる」ことに力を注ぎましょう。

目的③:練習後の夜ごはんでがっつりリカバリー

一日練習の夜ごはんでは、不足している栄養をまとめて摂取しましょう。
特に朝食/昼食/補食と、食物繊維を含む野菜や脂質を控えめにしているので、
夕食ではできるだけ多めに摂取して、一日を通して糖質・脂質・たんぱく質をバランスよく摂取することが基本です。

特に脂質は効率のよいエネルギー源で、一日練習で大量のエネルギーを使った子どもの体にとっては大切な栄養素です。
翌日まで時間もあるので、消化を気にする必要はありません。

一日練習の日の夜ごはんの例

  • 主食:ごはんを普段より多めに
  • 主菜:豚の生姜焼き、鮭のムニエル、ハンバーグなど脂質をしっかりとれるもの
  • 副菜・汁物:野菜の炒め物やおひたし、具だくさんの味噌汁で食物繊維を摂る
  • 乳製品・果物:牛乳、ヨーグルト、果物

疲れすぎて食欲がない場合は、汁物から先に食べさせたり、丼もの(親子丼・牛丼など)にして一皿で糖質とたんぱく質がとれるようにしたりすると、食べやすくなります。

まとめ

一日練習の食事で一番大切なのは、練習前〜中にバテないためのエネルギーを確保することです。
練習後のリカバリーも大切ですが、「ゴールデンタイムに食べさせなきゃ」と神経質になるより、一日トータルでしっかり栄養を摂取できるようにしましょう。

長い練習を最後まで動き切り、その練習をしっかり体づくりにつなげられるように、食事の面からサポートしてあげてください。