• 試合を控えたお子さんの食事、何を食べさせればいいのか悩んでいませんか。
  • 「消化に良いもの」「炭水化物多め」といった情報はよく見かけますが、実は大人向けのセオリーをそのまま子どもに当てはめると、かえってパフォーマンスを落としてしまうことがあります。
  • この記事では、試合前日から当日にかけて、キッズアスリートの保護者が押さえておきたい食事のポイントを解説します。

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試合前の食事の超基本

冒頭で話した内容はあくまで大人向けのセオリーですが、
実は基本方針は大人も子供も大きくは変わりません。

  • 低脂質:脂質は消化に時間がかかり、胃腸に負担がかかります。
    また、消化吸収している間は胃腸に血液が集まるので、前日であれば休息の効率、当日であれば運動のパフォーマンスが低下します。
  • 高糖質:逆に糖質・炭水化物は、消化吸収も早く筋肉や脳を動かすエネルギー源になります。
    前日の回復、試合当日の運動時に最も多く使われます。
  • 塩分:見落としがちなのが塩分。
    筋肉の活動には必要不可欠になります。摂りすぎには要注意ですが、摂らないとせっかくの練習の成果が十分に発揮できません。
  • 時間・量の調節:上記の栄養を満たしていても、食べ過ぎてしまっては元も子もありません。
    前日の食事は食べ過ぎない程度に、当日の食事も固形食は試合の2~3時間前には済ませておきたいです。

揚げ物、脂身の多い肉、バターの多いパン、生クリームの入ったお菓子等は避け、
塩むすびやうどんといった炭水化物を中心に組み立てましょう。
パンやパスタも悪くないのですが、ベーコンやオムレツ等、どうしても脂質の多めなおかずとセットになり勝ちなところは要注意です。

そのうえでキッズの場合は何が違うの?

キッズアスリート、ここでは幼児~小学校低学年以下を中心に考えていきます。
では大人と比べて、キッズの場合は何に配慮していく必要があるのでしょうか?

1.食べ慣れていない食べ物は絶対に避ける

子供は大人よりも環境の変化に敏感です。
また「試合の前だから●●を食べる」といった目的感に対して、理解が追い付かない子も多いです。

そのため、栄養バランス的に理想的なメニューでも、子どもが食べ慣れていないものを試合前に初めて食べさせるのはリスクが高い選択です。
味が好みに合わず食が進まなかったり、慣れない食材でお腹の調子を崩したりすることもあります。

試合前日・当日は「栄養的な最適解」よりも、「いつも食べていて、お腹を壊したことがない」実績のあるメニューを優先しましょう。新しい食材やお店に挑戦するのは、大事な試合の前ではなく、普段の練習日に試しておくのがおすすめです。

2.空腹による機嫌の悪化がパフォーマンスにつながりやすい

いわゆる集中力低下や多少機嫌が悪くなることは大人にも起こりますが、
子どもは大人に比べて、空腹になると機嫌が悪くなりやすく、
それがそのままパフォーマンスの低下につながることがはっきり出やすい
傾向があります。

そのため、

  • 食事から試合までの間隔を空けすぎない
  • 「後で食べればいい」と食事を後回しにしない
  • 空腹のサインを子ども自身に伝えさせる習慣をつける
  • 試合直前~最中であっても手軽に補給できる補食を用意しておく

3.にもかかわらず子供はお腹が空きやすい

以下の理由から子供は大人に比べて、空腹を感じやすいです。

  • 大人よりも体重当たりの基礎代謝が高い
    成長期・思春期は体を作ること自体に大量のエネルギーを使うため、体重1kgあたりの消費エネルギーが大人より多くなります。
    その分、食べたものがエネルギーとして使われてしまう速度は早い傾向にあります。
  • 肝臓の貯蔵量が少ない:
    子供は肝臓に蓄えられるグリコーゲン(糖質=エネルギー)が少ないです。
    食事をとらない時間が続くと、大人より短い傾向にあります。
  • 糖新生(体内で糖を作る仕組み)も弱い:
    空腹になったとき、また試合・運動中にエネルギーを消費したとき、
    大人であれば筋肉中のタンパク質を材料に糖を生成できるのですが、
    子供は筋肉量が少なく、またその機能も高くありません。
    (一般的にその機能が高まりはじめてくるのが、小学校低学年~中学年くらいと言われています。)

    専門用語も交えてもうちょっと深く説明すると、運動するときの筋肉のエネルギーは
     短時間であれば筋肉中のクレアチン-リン酸経路、
     中時間であれば筋肉中のグリコーゲンや糖新生で作り出した糖、
     長時間であれば有酸素運動(脂質)
    とメインのエネルギー源が少しずつ変わってきます。

    従って大人よりも中時間(10秒~1分くらいの時間)の運動でバテやすい、
    知らずにパフォーマンスが低下しやすいという問題があります。

アップ前に軽い補食+試合直前/中にも食べられる補食

以上を踏まえて、試合会場に着いてから、ウォームアップの前に軽く補食を取り入れるのが効果的です。
会場での待ち時間は緊張やそわそわした空気で食欲が落ちる子も多いため、しっかりした食事というより、「サッと食べられて、エネルギーになるもの」を用意しておくと安心です。

またパフォーマンス低下を防止できるよう、試合直前~試合中でも摂取できる補食を用意しましょう。
またドリンクもお茶やお水ではなく、糖質の入ったものがおすすめです。

補食としては、家/コンビニで準備できるなら
おにぎり(塩むすび、ふりかけ等)であれば何かしらお子さんの好きな味が準備できるかと思います。

あと、我が家の子どもたちがよく食べているのは、
味の素社のゼリードリンクであるガッツギアです。
賞味期限も長いので、とりあえず常温で車の中にひと箱積んでおいて、
いつでも食べられるようにしています。

いわゆるinゼリーのような大人向けのモノより味が気に入っていましたし、
1本で200kcal摂取できます。
試合直前であればおにぎりよりもサッと補給できるのがうれしいです。
蓋があるので量も調整できます。

ドリンクはエネルギー(糖質)の補給を考えるとジュースでもOKですが、
冒頭でも挙げた塩分の摂取+熱中症等の防止、吸収のしやすさから考えると、
理想を言うとやはりスポーツドリンクがいいでしょう。

タンパク質は前日・当日はこだわらなくてOK

「試合前だから、しっかりお肉を食べさせないと」と考える保護者の方も多いですが、
前日・当日に関してはタンパク質の量にこだわる必要はありません。
特にタンパク質を含む食材は肉や卵等、脂質を多く含む場合があります。

1日程度食事のタンパク質量が少なくなったからといって、筋肉がすぐに落ちるわけではありません。
むしろ試合前日・当日は、消化への負担を優先して考えるべきタイミングです。

タンパク質は普段の食事でコツコツ摂れていれば十分。
試合前日・当日は無理に量を確保しようとせず、消化の良さを最優先にメニューを組みましょう。

まとめ

  • 低脂質・高糖質で消化に良いメニューを選ぶ
  • 栄養バランスより「食べ慣れているもの」を優先する
  • 食事の間隔を空けすぎず、空腹の時間を作らない
  • 会場ではアップ前におにぎりやゼリー飲料で軽く補食
  • タンパク質量は前日・当日は気にしすぎない、消化優先